■ 中国の宴会とお酒について
「★ 中国の接待と宴会は独自文化」
今回は中国出張に必ずついてくる宴会(接待)とお酒について書いてみます。
ご存じのように中国数千年の歴史は賄賂の歴史と言われますが、同様に宴会(接待)の歴史でもあります。
中国に出張に行く場合、初日はだいたい移動日になります。朝、成田を出発し、お昼過ぎに上海に着きます。
そこから迎えの車で郊外の工場まで行きますが、たいてい途中で渋滞に巻き込まれて、夕方の6時~8時ごろに現地に着きます。
工場近くのホテルにチェックインすると、工場の総経理(社長)が迎えにきており、荷物を部屋に置いて、そのまま夕食会場のレストランに向かいます。
(ほとんどの場合、豪華な中国料理店です。)
中国料理では食事の前に、先ず最初にお茶が出ます。
折角なので飲まないと失礼かと思って、頑張って飲むと童顔のまだ、学校を卒業したばかりのような少女がせっせと継ぎ足してくれます。(^^;)
(日本ではビールが不味くなるので乾杯の前にお茶はのみませんが。)
宴会が始まるといきなり、アルコール度55度の白酒(バイチュー)で乾杯です。
(白酒の中で最高級品は茅台酒(マオタイ)です。)
中国の乾杯(カンペイ)は一気飲みです。
白酒を親指位の小さなグラスに入れて、1対1でカンペイです。
水で割ったりはしません。
独特の香りがあるので、口の中に含まず一気に飲み干します。
すると、55度のアルコールが喉を通るのがわかります。
中国では一人でチビリチビリ飲むことはしません。必ず、誰かとカンペイして飲みます。
(複数人の場合もあります。)
これを出張中の一週間、昼と夜に毎日2回やります。(^^;)
日本では接待が禁止されている大手メーカーの社員でも海外では別のようで、それなりに付き合っています。
(中国では接待に付き合わないと仕事がスムーズに進みませんので。)(^-^)
お酒の弱い人は地獄です。(全く飲めない人は最初から申告すれば見逃してもらえますが。)
初めて、中国出張に行って、まだ、仕事を何もしていないのに初日の夕食で白酒を飲まされて、翌日ダウンして仕事にならなかった人を何人か見ています。(~_~;)
(マオタイ) (五粮液)
ビールも人に注いでやるやる習慣はありません。
カンペイ!でグラスが空いたら自分の手酌で注ぎます。
自分のビールビンを足元の床に置いたりもします。
ビールと言えば、最初に中国に行った頃は生暖かいビールが出てきました。
中国人は昔から生ものを食べたり、冷たいものを飲む習慣がありません。
多分、水質が悪くお腹を壊すからだそうです。
私も10年で30回以上、中国に出張しましたが2回ほど、食中毒に当りました。
一度は現地の社長が日本人が好きだということで、気を使って昼食に刺身を出してくれた時です。
その日は昼食後、次の視察先のホテルまで移動する予定でした。3時間位車で移動して、目的のホテルに着きました。
そして、現地の工場の社長に招かれて夕食に出かけましたが、寒けがして、まともに食事が取れませんでした。
ホテルに帰って直ぐに寝たのですが、深夜から嘔吐を繰り返し朝まで眠れず、閉口しました。
後で聞いたら、その刺身は上海から取り寄せているとのこと。
(そのレストランから上海までは250Km位離れています。)
多分、上海からの輸送の温度管理に問題があったのか、調理に使う水が当たったのかも知れません。
もう一度は上海でお客さんが先に帰国して、現地のスタッフとローカルなレストランで食事をした時です。
翌日、飛行機で帰る途中でお腹が痛くなり、下痢が始まりました。
この時は夏でしたが幸いに軽症で助かりました。
話は宴会に戻りますが、中国では料理が食べきれないほど出てきます。
それは、お客さんが残さないと接待が足りないことになるそうです。
従って、次から次に様々な料理が出てきます。
日本人はせっかく出してもらったものを残すと失礼にあたると思って、一生懸命食べます。
そして、頑張って全部食べるとまた、新しい料理が出てきます。(*_*;
お互いの習慣の違いを知らないと恐ろしいですね。
そして、最後にデザートのフルーツが出てきますが、必ず、スイカが入っています。冬でもスイカが出ます。
(最近は最初にフルーツが出るレストランもありますが。)